平成24年夏号(vol.26)

みやぎ会 鳳鳴大滝
鳳鳴大滝
みやぎ会の活動
平成24年ボランティア活動

みやぎ会では、東北地方整備局が行っている「ボランティア・サポート・プログラム」の認定を受け、国道48号の清掃活動を行っています。

活動は4〜9月の第4土曜日で、今年の活動日は下記のとおりです。当日は宮城総合支所駐車場に集合し、午前6時半から約1時間程度の作業を行っています。

なお、8月は「ルート48クリーン運動」に参加しますが、実施日は未定です。

ボランティア風景 ボランティア風景
トピックス

今回は旧宮城町の桜をご紹介いたします。







大倉ダム湖畔
【 大倉ダム湖畔 】

(photo 高橋&及川)

会員の広場

平成21年春号から『会員の広場』と言うコーナーを設けましたので、会員のあなた様の”常々思っていること”、”あなたの周りのあんな事、こんな事”等掲載をしていきたいと思いますので、是非ご愛読よろしくお願いします。

太陽光発電の話

1.はじめに

昨年の3.11東日本大震災では電気やガス、水道が当たり前のように毎日供給されることの有難味が再認識されたのではないかと思います。電力設備の復旧は全国からの応援でなんとか進めることができたようですが、福島第1原発の事故は日本国内のみならず世界中に大きな衝撃と波紋を引き起こしています。

私の家では8年ほど前に太陽光発電を導入しました。都市ガスの復旧はかなり時間を要したようですが、4年ほど前にはオール電化生活に切り替えていましたので、お風呂や炊事には困りませんでした。妻の話ではお風呂を近所の方々に利用してもらったそうです。妻と交友のある奥さんたちが家族を連れ立ってもらい湯に来たそうですが、旦那さんや男の子は来なかったそうです。男性は遠慮深いのか、恥ずかしがり屋なのか、面倒くさいのか、おもしろいところです。

太陽光発電も震度6の大地震を経験しました。太陽光発電を設置している同じ町内の家では、近隣の家庭に電機炊飯器を利用してもらうなど活躍し、太陽光発電の威力を発揮していたということです。我が家の太陽光発電はお休みのままでした。安全システムが働き、東北電力が停電期間中、さらにメーカの人が処置してくれる迄、発電ができなかったのです。妻がメーカに連絡を取ったところ、メーカの担当者が行って点検しないと復電できないシステムなのだが震災対応で担当者がなかなか行けないという話でした。3日後に東北電力が復電、太陽光は5日後にようやく復帰しました。

さらに4.7の余震時も止まってしまい、再び発電停止になりました。速やかな対応をメーカ側がしてくれましたが、震度6程度になると安全装置が働き、発電停止してしまうシステムは残りました。どうも、我が家の設備と同時期のものだけがこのようなシステムになっているらしく、メーカに苦情が寄せられていたようです。

メーカ側はマイコンシステムを改善したものを無料で交換してくれました。まだ震度6クラスの地震が発生していないのでその機能を確認はできていませんが、今度は、東北電力が停電しても我が家の発電所は発電を再開できることになります。


2.7年間の発電結果

太陽光発電の導入は地球温暖化対策としてCO2削減に協力するとか自然エネルギーに興味があったというような明確な意思があったわけでもなく、たまたまの偶然の産物です。

8年前の平成16年、自宅を構えて13年程が過ぎ、外壁の塗装の劣化が見え始めたので外装工事を検討していました。外壁塗装作業では足場の設置が必要です。足場があるのであれば太陽光発電をしたらどうかと強い勧めがありました。誘いに乗って展示会に行って、話を聞き、何となく導入することにしたのです。妻の親類が太陽光発電設備の設置工事も商売にしており、施工費も低廉な価格でやってくれるということでした。

当時、経産省の太陽光発電の補助金制度適用の最後の年で、出力1kwあたりの単価は半分になっていましたが、補助金はありました。


設置した太陽光発電パネルの仕様等は次の通りです。

シャープ製 公称出力Max155W  モジュール変換効率13.4%

24枚設置で(155w×24枚=)3.72kwの出力

設置方位 真南 傾斜(切妻屋根型)は5寸勾配 26.6°(30°が理想)


まず、発電結果です。

2005(H17)〜2011(H23)の7年間。

年間平均発電量は3,968kwh。最大出力は3kw程度。一方、使用電力量は6,246kwh(オール電化済)、4,593kwh(風呂は都市ガスを併用)。

月ごとに日照時間と発電量を見てみます。図−1図−2です。

日照時間は気象庁の仙台地点のデータを使用しています。日照時間の多いのは春から初夏の季節、安定しないのは夏から秋、台風期は少ないようです。

一方、発電量は春〜夏に多く、夏〜秋は日照時間ほどの変動は少なく、年間の平均的な量です。夏季の発電量を見ると同じ日照時間でも他の季節より多くなっており、効率的です。

(発電量は東北電力の検針データ、精算通知表に基づくもの。前月の半ばから当月の半ばまでの期間を当月の発電量、使用量としている。)

日照時間と発電量の関係をプロットすると図−3のようになります。冬場の降雪時では積雪が太陽光パネルを覆ってしまうと晴天時でも発電はできません。積雪の影響を考慮して日照時間を調整してみると、年間発生量とは大凡、比例関係を示すようです。

子細にみると、日照時間が異なるのに発電量が同じ年があります。2007年と2009年です。日照時間は2007年は春少なく夏多いパターン。2009年は春多く夏少ないパターン。年間では2007>2009年。しかし、発電量は同じくらいです。発電量に効くのは4,5月の日照ということでしょうか。

7年間の実績値が妥当かどうか他の資料等と対比してみました。概ね良好であり、問題はないようです。発電量の計算では、最大出力、パネルの方位、パネルの傾斜角度、日照時間、日射量等が影響因子になります。設置当時のパンフレットでは4.22kwシステムの設備条件では仙台は4,265kwという予測値が示されています。これを我が家の設備最大出力で補正すると3,750kwとなりますので、予測値より6%上回っています。

某社の資料では、大雑把にいえば、最大出力の1000倍の数字が発電量であるということ。我が家のケースでは3.72×1,000=3,720kmhとなりますので前述の予測値と同じ程度、我が家の実績値はまずまずといところでしょうか。

電気料金は昼夜間別料金です。昼(8〜22時)は約27円、夜(22〜8時)は約9円なので夜間料金の時間帯に多く使用する生活にしています。たとえば洗濯は8時までにすませるとか。

昼間は太陽光で発電した電気のうち使用した後の余剰電力を東北電力に売ることになります。48円の買取制度が始まるまでは買電単価の29円程度でしたから、現在は、売電量が増えれば収入も大幅に増えることになります。導入当初の3年間は、お風呂は都市ガスを使用していましたが、電気温水設備エコキュートに切り替えてオール電化生活となりました。オール電化生活になると発電量より使用電力量が大きく上回っています。しかし、経費的には、エコキュートは安い夜間料金の電気を使用していますし、昼間の売電は48円という政策的な高単価で買ってくれるので差し引き若干のプラスになります。


3.これから

太陽光発電は種々の条件によりその発電量は変わります。設置場所の地域用件も大きいと思われます。改めて全国他地区との発電量の違いを見てみます。

設置当時のパンフレットによると、発電量は日照時間が長そうな南の地域が多く、仙台は最も少ない地域になりそうです。仙台は札幌と同じくらい、金沢より若干多い程度。意外と長野県の松本市はパンフレットにある全国21都市中1位の発電量となっています。帯広も四国にある都市並みです。

太陽光発電設備の導入に当たり補助金をもらいましたが、これには条件がついていました。2年間の発電実績を報告するというものでした。毎月の実績値を表に整理し、所定の様式で毎年報告していました。以後も記録を整理し、パソコンでデータ集計し、グラフなどでとりまとめています。発電設備を設置してくれた親類にグラフ化した資料を渡してあげると貴重なデータだと喜んでくれています。

原発事故の影響により電力、エネルギー問題は国家の喫緊の重要課題になっています。地球温暖化どころの話でもなくなってきそうですが、太陽光発電の記事も最近増えたような気もします。「太陽光発電順調ですか」というような見出しで維持管理に関する記事が掲載されていました。データを記録することによりその変化を確認しながら設備のメンテナンスをしていくのが大切だと書かれています。

エコキュートの設備費用も含めた投資費用を回収できるのは単純計算でも10数年程度要する見込みです。パネルは期待寿命2、30年使用が可能だとメーカは説明していますが、果たしてどれほどの耐用年数か、パワーコンディショナーなどの関係機器の更新時期はどうなのか、等課題はありそうです。

とまれ、いろいろあるようですが、毎日、楽しく発電量の表示を見ています。今が稼ぎ時です。晴天時には今日は儲かったと思える発電量が記録されるとちょっとばかり豊かな気持ちになります。日本の将来の為に、原発に代わる自分用の発電所を皆さんも検討してみてはいかがでしょうか。なおご関心の向きは発電設備を設置してくれた親類をご紹介します。

今年の夏は西日本では猛暑、東日本は平年並みという長期予報が出ています。晴天が続き、我が家の発電量が増えるように祈る毎日です。

(記  栗生町内 島田 昭一)


ある地域の震災復興に思いを馳せて

ピーンポーン。5月のまだ肌寒いある日、岩手県の魚村から養殖ワカメの宅配便が届きました。


思えば昨年の春、あの東日本大震災で大半が被災・流出したこの村の主産業を担う漁船や養殖施設、加工施設の一日も早い復興を目指し企画された「わかめオーナー制度」に会員として参加・登録したのでありました。

この漁村は、わかめの生育に適した三陸の海に面し、観光資源が豊富で、なかでも外界で育ったわかめは、歯ごたえ、味ともに自慢の品として村の生活を潤していたほか、全国に愛好の士を多く抱えていました。

「わかめオーナー制度」は一口一万円とし、被災したわかめ養殖施設(沖合の施設や塩蔵加工施設等)の復興支援を主とし、合わせてわかめが順調に収穫・塩蔵加工された際には、塩蔵わかめ1Kgがわかめオーナーに届けられる嬉しい特典付きの大変参加しやすい復興支援事業となっていました。

湯沢生まれのわたしは現役時代、あの転勤辞令によって、全く未知の地域であった三陸の地へ三度も勤務する幸せを得る事が出来ました。

そのお陰で、この村の方々やこの村を取り巻く交通(生活)環境に対する認識を多くの方々と共有する事が出来、その対応のため一緒に考え、一緒に汗した貴重な体験を持ち合わせることが出来ました。

そうした中での、あの忌まわしい東日本大震災による惨状。

大震災発生当時は現役で秋田市に勤務しており、この村に思いを馳せても動けない自分をもどかしく思いながら過ごしていた中で、このオーナー制度の情報に接し、いち早く会員申し込みをしたのでありました。


届いた塩蔵わかめは、三陸の磯の香りを醸しだし、かつてと同じ肉厚で自慢の品の復活を実感できるすばらしい品でありました。

ここまで復活させた村の方々の努力と根気が、かつて交流を深めた方々の顔と二重写しになり感無量の思いがあります。

このわかめオーナー制度を活用した復興計画でも、復興できたのは被災前のわずか三分の一程度で、道のりはまだまだ遠いようであります。

そこで、今年度も4月から新たなオーナー募集が始まりました。

わかめとこの地域に興味がある方は是非、「田野畑わかめ復興プロジェクト」を検索しページへのアクセスをお願いします。

希望者には、嬉しい早春の「わかめの早採り体験会」の無料参加も企画されます。如何ですか?

かつての番屋群風景
【 かつての番屋群風景 】

また、この村では日本一の海岸美を有し、漁村の文化や営みの風景がそのまま残っていた「漁師番屋群」は、住民と観光客の交流拠点として賑わっていました。

残念ながらこの番屋群も、あの大津波によって一瞬のうちに跡形もなく流されてしまいました。

今、村と全国の有志サポーターによる「番屋群再生プロジェクト」が企画され、多くの方々が手を取り合って、漁村の歴史と伝統が息づく、あの原風景を取り戻すべく番屋群づくりを進めています。

当然、わたしもサポーターの一人として参画しています。 ご一緒しませんか?

(記  柴 田 久)


叙勲のお喜び

みやぎ会から次の方々が建設行政事務功労者として叙勲の栄誉に浴されました

誠におめでとうございます。

平成24年春

【 瑞宝小綬章・略綬(左) 】
 瑞宝小綬章
  菅原 政一 氏(元 河川部河川部長)
 瑞宝双光章
  佐々木 洋治 氏(元 道路部情報管理官)
平成23年春
 瑞宝双光章
  清水 昇 氏(元 岩手工事事務所工務第一係長)
平成21年秋
 瑞宝双光章
  田口 陸男 氏(元 用地部用地調整官)

西国VSP連絡協議会の動き

平成24年5月16日に協議会の役員会が、6月19日に全体会議が開催されました。

2月の役員会で作ることが決定された「のぼり旗」は、多くの団体の協賛によって100本製作され、各団体に2本ずつ配布されることになりました。また、JTから提供された携帯灰皿は、主として市街部で活動している団体に配布され、吸殻ポイ捨て防止に役立てることになりました。

また、昨年の総会で決定された平成24年度の活動計画に基づき、会員相互の連携強化やVSP活動の広報に努めていくことなどが討議されました。

(記  ボランティア担当 森山清治)


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【問い合わせ先】  

担当:及川 公一郎